AKIRA

アキラのIMAX上映を見てまいりました。元祖、開催予定の東京オリンピックが2020年に開けない映画ですね。

 

何度も映画は見ているのでストーリーは知っているのですが、家でテレビなどで見た限りで劇場では見たことがありませんでした。

今回、リマスターしてIMAXでの上映が行われるとのことで、これを逃しては劇場で観ることは一生機会がないと思い行ってまいりました。

 

IMAXなので音響、映像は素晴らしいのですが、手書きの映像はリマスタリングしてもあまり違いを感じられませんでした。

音響は迫力が増していましたが。

ただ、それらの効果以上に、劇場ということで作品にのめり込むことができまして、改めてストーリーに引き込まれました。

 

金田は最後まで鉄雄を心配しているんですよね。

レーザーを使って攻撃して倒そうとしてはいるのですが、鉄雄がダメージを負って倒れた時に、撃たない。むしろ心配している節がある。

 

鉄雄は力に気づき、性格が変わってどこかに恐怖があるような気がする。表現としてはそういうところを見つけられませんでしたが。親になって思いますが、鉄雄、という名前も何か考えさせられるものがありますね。強く育ってほしいと名付けられているけれども、弱弱しくほかの人に引っ張られる。とんでもない力が身について、会ったら何かが変わると思ったアキラもあんなことになっていて、何をしたらよいかわからない、むしろ昔の力がない時のほうが良かったのではないかなと。どこか強い金田がやってくるのを望んでいるように思いました。

 

3人は、アキラに再会したいと思っている。そのために力ある人間を触媒にする必要がある。でもそんなことは大佐の前では言えない。鉄男にアキラのことを教えたあたりで大佐には気づかれていると思いますが。

 

大佐は最後の最後まですごい人でした。最後に暴走する鉄男に掴みかかられているときに出てくる声が「キヨコ タカシ マサル 早く逃げるんだ!」ですよ。どんだけ男前なんでしょうか。何の役にも立たない短銃を持ったただの人間である自分が今にも命を落とそうか、というところで空が飛べる超能力者の三人に対して、早く逃げろって、言えます?

こんな人だから三人もアキラとの再会で起こる事態から大佐を守るべくちゃんと逃がしてあげるんですよね。

 

一方で、なんか最高会議の胡散臭い爺とか素晴らしい死にざまでした。勧善懲悪とはこのこと。

ただ、その爺様はリュウたちを使って何をしたかったんですかね。単に騒乱を起こして最高会議の主導権を握りたかっただけなのでしょうか。小さい。

 

最後に繰り返される、もう始まっている、というのはケイさんのように力に目覚める人がどんどん出てくることになる、という話なのでしょうか。私はよくわかりませんでしたが、ともかくそう受け取った上で、これは「幼年期の終り」なんですね。これでオールドタイプの世界が終わってニュータイプの世界に切り替わっていく。 

 

幼年期の終り

幼年期の終り