プロジェクト・ヘイル・メアリー

アンディ・ウィアー
ハヤカワ

話題の本。
「火星の人」を書いた人らしい。
「火星の人」は映画「オデッセイ」の原作。
映画オデッセイはかなり面白かった。
最後ちゃんとハッピーエンドで終わったので割と好き。

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の頭の方は宮部みゆきの「レベル7」を思い出した。
自分がどこにいるか何してるかわからないところからスタート。ミステリ感がある。

ただ、重力が1.5gというところでまぁあのへんだろうなという所は気がついてしまう。
(太陽系に地面があって1.5gの星がないのは科学教師なら誰でも知っていることなので)

あとは段々とどこにいるか記憶を思い出していく。
何がなんだかわからない現在と、その発端から順を追って思い出されていく過去のシーンが交互に入る。
という構成だと、途中で大体の謎が解けたあとは過去シーンの扱いが蛇足的になりそうな気がするのだけど、引き続き「なぜ」こうなったのかの探求が続くので過去シーンも緊張感を持って読み続けられる。巧み。
過去シーンのできごとが伏線になっていてしっかり回収されるのですが、読んでいて「これは伏線臭いな」というところがはっきり出て来ます。あまり変に気にはならないですが、ちょっと特別な積荷の話のあたり唐突感あったかなと。
「オデッセイ」と同じく最後は必ずグッドエンドだろうと信じられる書き方。なぜこんなにも著者を信じられるのかわからなかったのですが、ともかく最後は必ずみんな救われると信じて読むことができました。
地球人と全く違う作りの宇宙人と親交を深める話が好きな人には最高だと思います。
(例えばル・グインの「闇の左手」、アシモフの「神々自身」の硬族など)
ちょっと人間的すぎるきらいはありましたが、それ故に助け合うシーンは本当に感動でした。

ストラットがどんな終わりを迎えたかは知りたかったです。


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