スカイ・イクリプス(スカイ・クロラ6巻最終巻)

スカイ・イクリプス―Sky Eclipse (中公文庫)

スカイ・イクリプス―Sky Eclipse (中公文庫)

最終巻「スカイ・イクリプス」。 ←はてなキーワードの項目がなかったので作った(初)
終わった。
主人公が初めて作中で切り替わる。
三人称と一人称の切り替えがど下手。
全体的にはまぁまぁな雰囲気で終わった。


大体予想できていたことなんだけど、謎は謎のまま放置


読んだ人間に脳内補完させる作戦なんだろうけど、その手は食わん。
話の整合性がどうなっているか帳尻合わせを脳内でしなくちゃならん場合、一つの明快な解決策を取ることにしてる。


それは、「まぁともかく放置すっか」というナイス手段。



そもそも、記憶を取っておけない頭がぼーっとしている主人公の一人称小説で、かつ作家が故意に情報を出し渋っていたら、その解釈は一本には多分ならない。作家がどのように仕込んでいてもね。
作品中に微妙な引っかかりを大量に作って、こんな解釈ならその引っかかりにかっちりハマりますよ、なんていう楽しみ方は俺はとてもじゃないけど楽しめない。
パズルやれよと思う。





全体通しての感想としては、大変面白かった。
読むか読まないかでは迷う必要なく読むべきじゃないかな。
字でかいし、サクサク読み進む。
単行本の方は装丁がものすごく手がかかってて素晴らしく美しい。
俺の中の装丁No.1はミヒャエル・エンデの「果てしない物語」(ハードカバー布張り、中も多色印刷でものすごく凝ってる)なんだけど、それに迫る。


そうそう。
著者が、このシリーズはどれから読んでもらってもかまわない、と言っているけれどもこの本は確実に最後に読まないとダメだろう。
著者の頭の中身がどうなってるのか知りたい。こんなもん最初に読んでも何にも面白くないだろ??
この著者は信用に値しない。