ザ・ゴール

なんとかゴールドラットの製造業の本。
TOC(Theory Of Constraints)がどうとか。

ザ・ゴール

ザ・ゴール


まず、ストーリーは結構酷い。
主人公は家庭人としては終わってるというくらい酷い家庭生活。これはもう色々考え直さないと普通破綻でしょ、というレベル。
が、特に大きな変心もなく(「一応家庭も大事にしないとな」くらいのことは言ってたと思うが)、奥さんが戻ってきて大団円。ご都合主義過ぎるだろ。「うちの神様信じたら水虫も治るよ」くらいの無茶な新興宗教みたいだ。


で、ビジネス面なんだけど、


人が手を空かせているのは絶対悪い状態だから、やること無くても何か作れ!
   ↓
いらないパーツがガンガンできる。
   ↓
他の工程に押し寄せるいらないパーツが必要な部品の製造を圧迫する。
   ↓
不要品の山ができるだけで本当に売れる商品のスループットが上がらない。


という話で、評価基準を各部署個々の稼働率にしないで全体での儲けを見ようぜ、ということらしい。
で、売れる商品にはタグを付けて必ず優先させたり色々やって盛り返す。


んだけどさ……。
その前に、前提のシチュエーションが無茶苦茶過ぎるだろ。こんな工場あったらあっという間に大赤字で閉鎖だろ。ばっかじゃないの。
今だと思うがこの本が出た当時は日本が世界を席巻していた時代なので、もしかしたら日本は当然にやってたことを紹介しただけなのかね。
何しろゴールドラットさんは「この本を日本語に訳してはならん」と言ったくらいなので。


まーともかく、一応読んでおいて損はないのかな。
kindleだったら軽くて楽だぜ。