リベリオン

クリスチャン・ベールっていわゆるソフトマッチョだよなぁ。
あの辺がたぶん理想形なんだろうね。

  • ストーリー

ディストピア的な厳しい管理が布かれた社会、人々はプロジウムという薬で感情を抑えられ、
感情を揺さぶる芸術や、感情を持つことそのものも違法とされている。
この感情違反者を取り締まる捜査官を「クラリック」と呼ぶ。
クラリックはガン=カタという戦闘術を身につけており、圧倒的な戦闘力を発揮する。
第一級クラリック、ジョン・プレストン(クリスチャン・ベール)は、あるとき感情違反者となる。
社会を支配する政府(あるいはそれに当たる機関?)EQUILIBRIUMの真実を知り反逆して成功する。

  • 感想

ストーリー的には「ジャッジ・ドレッド」(酷いB級映画なので例に挙げるのもアレだけど)的な官吏であるヒーローが感情を取り戻して体制を打破する話、で、あまりひねったものではない。
ただ、上手くまとまっているんじゃないかなと思う。


監督はコメンタリーで以下の映画の影響を受けたと述べている。

  1. 華氏451
  2. ガタカ
  3. 2300年未来への旅
  4. ブレイブ・ニュー・ワールド
  5. 1984
  6. THX-1138
  7. アルファヴィル
  8. 時計じかけのオレンジ
  9. 意志の勝利


ガン=カタの紹介部分を抜き出してみる。

多くの銃撃戦を分析した
敵対者たちが幾何学的な配置であるならば
その動きを予見できる
ガン=カタを極め銃を活用しろ
最も効果的な攻撃位置に立て
最大のダメージを
最大の人数に
一方 自分は
予測可能な敵の狙いを外して立て
技の習得で
攻撃能力は120パーセント向上
たとえ
その半分程度の向上でも
ガン=カタの習得者は
敵にとって脅威の存在だ


コメンタリーも面白い。
監督(カート・ウィマー)制作(ルーカス・フォスター)が撮影の話をするのが付いてる。
監督だけのバージョンもある。どちらも観ると面白い。
2000万ドルの低予算映画ならではの費用対効果の話が多く楽しめる。


途中で出てくるスクリーンが「僕の記憶が正しければすごく高額だったはずだ」とか言って4万ドルとか。
「警官が乗ってる車はドイツの消防車だったんだ」
「でも塗り直す予算がなかったからシートを貼っただけなんだ」
とか。
本当に低予算に感じられてくる。


クリスチャン・ベールのエピソードも面白い。
・アクションシーンは一発で決める
・何パターンか演技を取って、やっぱりこれが良かったな、というとそれで演技できる
・車の運転が上手くて毎回同じところにぴたりと止められる
とか、イメージそのまま。


印象的なシーンにかかるベートーベンの九番。
この曲、本当はベルリンフィルカラヤンの物を使いたかったらしいが、なんと世界で最も高い演奏で、90秒で7万5000ドル。
予算は1万5000ドルなので別の演奏にした、とかね。


そんな感じ。