1926年制作、ドイツのサイレント映画。
監督フリッツ・ラング(1890/12/5-1976/8/2)、
主演ブリギッテ・ヘルム(1908/3/17-1996/6/11)。
フィルムが散逸していて、いくつかバージョンがある。
完成時3時間、公開時2時間半。
現在観られるDVDでは2時間程度の物が最長。
残分はフィルムが完全に失われたと考えられている。
いわゆる「全てのSF映画の原点」。
2026年(もう20年後か)を舞台にしたSFだけどテーマは階級闘争というか労使間抗争と言うか。
サイレントだけにせりふが増やせなくてストーリーやキャラの造詣はやや単純。
逆にせりふではなく動きや絵で見せようという努力が結果として凄く美しい映像を生んでいる。
機械の動き、労働者の動き、ロボットの踊り、煽動、暴動、等々全編に渡って、「当時の技術にしては」とかそういう前置きなしに綺麗。
地下に機械の街が、っていうあたりはマトリックスの2作目でザイオンのえらいさんとネオが会話してたあたりに繋がってそうな気がする。
メトロポリスで
Who are the slaves of the machines ?
とかそんな感じに労働者を扇動するシーンとかね。
他にも他の映画に繋がってるところは凄まじく山盛りだけど。
マリアはスターウォーズのC-3POだし。
今まで見た中で、テレビ電話が使われた最も古い映画な気がする。
あくまで個人的にだけど。
歴史の中でどのような時代だったのか調べてみた。
公開された1927年前後のドイツはこんなんらしい。
1914 第一次世界大戦開始
1918 第一次世界大戦終了
ヴァイマル共和制
ヴェルサイユ条約による莫大な賠償金支払い
1933 ヒトラーが首相に
「戦艦ポチョムキン」の公開が1925年だったらしい。
アレは眠気こらえるのに必死だった記憶しかないが・・・。