JM

原作はギブスンの短編の一つ「記憶屋ジョニィ」。
JMはこの記憶屋ジョニー・ネモニックのイニシャル。


ウィリアム・ギブスンは「ニューロマンサー」という作品でサイバーパンクというSFのジャンルを作ったといっても過言ではない作家。
マトリックス」シリーズや日本の漫画・アニメ「攻殻機動隊」に多大な影響を与えている。
ニューロマンサー」はスプロールというシリーズの一部で、その中心をなす三部作の第一部。
この「記憶屋ジョニィ」もその世界観を共有した短編。


かつ、この作品に出てくるヒロインは「ニューロマンサー」のヒロインそのもの。
映画JMでは結構キャラクターいじられててかなり違うけど。


ストーリーは、「自分の脳と追加の記憶装置を使って記憶を運ぶ運び屋ジョニィは、ある時、得体の知れない膨大な量のデータを運ぶことになる。その取り出しキーとなるコードが破損して取り出せなくなり、その脳そのものをヤクザ(ビートたけし)に狙われつつデータの素性と取り出し方法を調べる羽目になる」とか。
結果的には中に入ってたデータは世界に蔓延する難病の治療薬のデータで、取り出す時に主人公は死ぬ。
ヒロインを助けるために。


CGは酷い出来だし、イルカは作り物だし、はっきり言ってイマイチだと思う。
でも、マトリックスで主人公を務めたキアヌ・リーヴスのお坊ちゃんぽいキャラクターと、なんか適当な日本的アイテムは良い。
キアヌはゴミ捨て場みたいなところで彼方のビル群を眺めつつ

ルームサービスで旨いもの食べたいし、帝国ホテルでクリーニングしたノリの効いたシャツを着たいんだ!!

みたいな切れ方する当たり、すごく良いキャラです。


サイバーパンクの表現は今見るとチープですが、結構楽しめます。