景気と国際金融

小野善康
岩波新書

景気と国際金融 (岩波新書 新赤版 (660))

景気と国際金融 (岩波新書 新赤版 (660))

色々複雑で、俺の脳ではなかなか付いていけない。
金融商品(?)=ストックの取引では常に等価の交換であって、外貨レートに変化は出ない。(ほんとかよ)
・輸出入=フローの取引では商品を消費して、他方に金が行くので外貨レートに変化が出る。
P12あたり。


時間選好によって輸出入の量は決まってくる。
P20あたり。


日米の金利差と為替レートの変化率をみると、大体一致する。
というのは、日本人が日本円で貯蓄するのと、米ドルで貯蓄することで儲けに差がでるのであれば、より儲かる方にみんな賭けるからアービトラージ的な感じで為替レートが変化して、結果としてどっちに賭けても同じ利益が出るようになる。
P35あたり。


P57あたりの

 また、為替レートの決定に関して「日本の金利が低く米国の金利が高ければ、ドルの方が有利だから、ドルに需要が集中して円安ドル高になる」ということもいわれる。しかし、次に述べるように、この議論の信憑性は疑わしい。

前出のP35の理論を元にすると確かに、こんなことは間違ってると考えられる。
短期的にはかならず生じてると思うんだがね。


P76からの「3 景気を決めるもの」では消費意欲がとにかく大事って話。
消費意欲が強くなる→輸入拡大→円安へ→国際競争力が向上→輸出も拡大
という流れ。


P158あたり。
株価はファンダメンタルズに応じて決定されるものではない、という話。
実際にはバブルが発生しうるわけで、その時に「これはファンダメンタルズが実際は株価に相応しく良いからだ」と思ったファンダメンタルズ信者が押し寄せて大爆発を起こすということらしい。


P176。
金融商品の高度化というのは、株価のバブルを促進する。という話。
ちなみに金融の高度化ってのはこの場合は

金融高度化とは、新たな金融商品に対するより多くの人々のアクセスを確保し、それによって利益をもたらそうとする技術である。

らしい。
あと、グローバル化も悪いよね、と。


P190。
強いドルの話。
ドル高→ドル資産の価値が向上する→多くの国から投資を受ける→株価がバブルになる→手持ちの資産が増えた錯覚→消費意欲が向上する
で、同時に
ドル高→国際競争力低下→雇用減少→景気悪化
となる。それでも「強いドル」って言うってことは、もう輸出を諦めて資産バブルを起こす方が近いってことを認めてるってことだよね。


そのあとに、金融政策(不胎化を伴う)はあんまり意味ないよね、って話もあったけどよくわかんなかった。
むずい。