君の名は
君の名は
をハードSFにするには
まず、精神が入れ替わる部分は置いておこう。超能力は話の前提なのでしょうがない。それがある上で成り立つのかという話。
入れ替わった状態で生活が成り立つ仕組みをなんとかしたい。
例えば全寮制の学校の初日に入れ替わりが発生した、だとか、サマースクールの初日とか、「いつもの行動」をとらなくても周りが変に思わない環境でないと困る。
ある日突然、友達が「俺のバイト先って何処だっけ」って言いだしたら確実に医者に連れてかれるだろう。
それから、授業の進捗が全く同じでなければ日々の授業もむちゃくちゃ。
あとは、曜日の問題も困るところだ。
365日は7で割れば1余るので曜日は年に1日ずつずれ、閏年があれば2日ずれる。
ということは、三年ずれてると3〜4つ曜日がずれてるはず。明日は日曜と思って寝ると、翌日は水曜とか木曜に目をさますということだ。あるいはその逆か。
これでなぜ相手が同じ時間を生きてると思えたのか。
私にはわからない。
なのでまぁ、せいぜい譲歩して一方が特殊な環境(鉱山とか海底とか宇宙ステーションとか他星(一日が24時間でないとそれはそれでまた問題だが)とか、海上のピョートルヴェリキーの上とか)でないとどうしても破綻してしまう。
口噛み酒とかわりとレアな設定を持ってきた割にあっさりと主人公が上京して伝統は失われるのがなんかもやっとした。
超能力もこれまで。
黄昏時の邂逅するあの聖地もさすがに場所が良すぎて観光地になってしまうでしょうあの綺麗さは。外輪山の山頂が綺麗に道になってるあたりも違和感。千年あっても、よほど明確に整備しないとああはならないし、整備する意図はやはり人が入ることなのであそこまで手付かずで残ってる中ではやはり不自然に感じる。
父親が話を聞いた理由もわからない。彗星が割れるという予言が当たったからか?
数百m級のクレーターが出来る隕石落下で、あんなすぐそこの校庭に逃げたら問題がないかっていうと、多分相当死ぬのではないか。
なんとか大震災と名前が付けられる程度の地震が起きるでしょ少なくとも。
爆風で日本家屋は吹っ飛ぶし少なくともガラスは割れるのでは。
これをしばらく読んでみたが、物語的にSF的にどうこう頑張って解説されているが、ハードSF好きには耐えられない矛盾だらけの作品で、しかもそれが物語のわかりやすさ、シチュエーションの面白さのために行った作品であってハードSF志向の人間には耐えられない作品になっているということは覆されなかった。
物語の設定として超能力があるのであれば、それ以外の部分は徹底的にリアリティを追い求めてくれないと真実味がわかない。
都市と星は読んでみます。おそらく全く違う組み立ての作品だとは思いますが。
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